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2008年6月22日 (日)

Nikon D300 (10) 「特命だ! こいつを撮影しろ ! 」

私の仕事上の出来事ですので、詳しくは語れないとお断りをして、かなりボカシテ書かせていただきますので、お許し下さい。

政府関係筋に提出する写真で、「撮影時における一切の意図的な補正と、画像処理それに特別なライテイングも施さないで、誰が見ても自然にこの品物のディテールが正確に現れている写真を撮れ !」という特命が私に下されました。

それは、「直線で構成されている部分から滑らかな曲線部へと変化している白い造形物」です。撮影データには、何一つの手も加えない条件での撮影画像を政府関係筋へ提出するので、RAWは後加工が必要ですから駄目なので、当然JPEGでの撮影となります。

私の職場は、丸の内のオフィス街で、職場には、かなりの人数が勤務していますので、今の御時世とは言へ一家に一台のデジ一眼時代ですので、我と思う人が既に何人もが自前のデジカメとレンズを持ち込んで撮影をしたらしいのですが、見た目の自然な感じでは、写らなかったらしいのです。そうして、職場ではあまり目立たない只野係長的存在の私の処に、この特命が来た次第です。本当に寂しい限りです(シクシク泣いています)。只野係長さんも特命を受ける時、厄介な仕事がマタ来たと思うシーンが在りますが、まさにその気持ちでした。私の仕事では、色々と難しい被写体物の撮影が突如として来ます。まるで「使徒襲来」そのものです!例えば大きさ2メートルもある、全身クロームメッキを施した、鏡張りの100kgある筐体物を極秘裏に撮影する事もその一例として有りました。

私は、一瞬品物を見て、直ちに彼らから、今までの撮影機材の様子と撮影状況を聞いて、その様な画像しか撮れないのは当然だと思いました。私は、彼らから出来るのかと聞かれましたが、「貴方達と、私の撮影スタイルは違います。」とだけ、その場で答えました。私はMy機材を職場に常駐していないので、翌日の撮影に成りました。

翌日は撮影に挑みました。
私はNikon D300と単焦点レンズの50mm F1.8D、マイクロVR105mm F2.8Dの2本のみを持ち込みました。それは、この組み合わせで十分だと思っていましたからです。以前撮影されていた職場の人達は、普及機デジ一眼と高倍率ズームレンズの装備だったので、立会人達は言って来ました。何だそれで撮れるのか? ズームの方が便利なのに」、「私にはズームは必要無いのです。」(北斗の拳のケンシロウの「構えないのか ?」との問いかけに、サウザーは「南斗鳳凰拳に構え等は無い、南斗鳳凰拳は帝王の拳、戦う相手は全て邪拳だから構え等は、この南斗鳳凰拳には不要だ。」)私は、このノリでした。hideは、自称カメラ界の傾奇者ダーッ !

D300syumenn

D300での撮影活動は07年11月22日に先行入手していたのですが、年明けの08年1月に東京オートサロンでの初撮影(1,200ショット)をした後に、私のD300の部品に機能上の問題はないものの、他方が所有されているD300よりも明らかに仕上げの悪い粗い部品が組み込まれているのを見つけまして、なかなか交換に応じてくれないNikonサービス担当者に対して、正当性を強く主張して交換を依頼し、1ヶ月程手元に無い時期もありました。カメラ素人だと、機能上の問題は無いので、まず逃げられていたと思います。部品交換後から、2回スタジオ撮影に出かけて、3500枚位撮影しました。その撮影結果を通して、D300と両レンズの特性を把握しているのです。いわば、私にとりまして撮影会は、実験会なのです。50mm F1.8Dにしても通算15,000ショットはとっくに撮影しています。(D300は3回の撮影で、4700ショットです。)

さて長くなってしまいました。私はD300にケーブルレリーズMC-30を取り付け、三脚にセットして撮影を初めました。白一色の造形物に、ハイキーで飛んだり、陰で黒くつぶれてしまう所があると、政府機関への提出に差し障りが有りましたので、誰が見ても実物を自然に見ている感じそのままで、この造形物に一切の撮影補正とデータ加工をしない(つまりJPEG ◎で、RAW ×)で、素のままに表さなくてはいけないのです。

ファインダーで覗くと、この白い対象物で、ファインダー内をほとんど覆い尽くしています。提出先がさきですので特に神経を使います。ファインダー内に余計な背景物が、無い事の確認と水平垂直軸の確認も済ませなければなりません。この画像で、これから億単位が動く事になるのだと思いました。私はレリーズを切りました。D300の背面モニターで画像を確認すると、想像していた通りの見事なまでの出来ばえでした。まるで発射した魚雷が、どうだ当たったのか---ハイ敵艦に命中です。---ドカーンと水柱が上がるみたいでした。この3インチ92万画素VGAの高性能モニターの能力の素晴らしさにはいつも感謝しています。ノートパソコンを同行させなくても画像確認が直接出来ます。普段の仕事撮影時では、マニュアルフォーカス活用なのですが、D300の世界一とまでいわれるCAM3500が、白一色の静物撮影でどの位の実力があるのかが知りたかったので、オートフォーカスで行きました。普通のカメラには難しい対象物なのですが、一度も唸り声を上げることも無く、ピントを正確に合わせていました。(一番最初にD300で撮影したオートサロンでは、CAM3500のフォーカスポイントのシングルラインセンサー部分の能力に唖然とする結果の画像でしたが、特性が解った以上、上手く活かすテクニックを考えていました。)

白い物体でも面の曲がり方によって、自然に明暗が変化してきます。その自然な明暗が今回は、求められるのです。勿論、シロレフもクロレフも使いません。その物の持つ与えられた造形が必要なのです。40カット位の撮影でしたが、1コマも取り直しが無かったです。同行していた人々は、自分達が散々苦労しても撮影出来なかった対象物を1度のミステイクも無しに、無事撮影を済ませた事に驚いていました。

在る人は言いました。「私達のカメラだとオートフォーカスがウナリぱなしでピントが全然合っていなかった。」---- (だったら、マニアルフォーカスで合わせれば良いと思いました。最も普及機のデジ一眼カメラでは、ファインダー倍率が低いし、普段からマニアルフォーカスをしていないとイザという時に出来る事はないでしょう。しかも開放F値が暗いズームレンズでは、暗くてピントを合わせ憎いはずです。サンダー平山氏の哲学、「サンダーは、ズームは使わない」に、hideは共感しています。)

「目で実際に見ているのと、自分達のカメラで撮影した画像を見るのと全然違く写るのに、腕かカメラが良いのか、良く写したね。」----(良いカメラとて、それをどう使うのか判断できる経験が撮影者には必要です。まず、カメラで撮影するのに、便利だと言うだけで、簡単お手軽モードやプログラムモードで普段から撮影してはいけないと思いました。ズームレンズは、お出かけには良いのですが、ズームレンズは画角が変化する為に、本来は綺麗に結像するのが難しいので、描写表現を人工的に補正して何処らへんでどう表現するのかをレンズ設計者が考えて結像させているレンズであるはずだから、造られた彩度とコントラストに置き換えられて表現される傾向がまま在るものです。

私が思いますには、恐らく現在は、定年退職者の方々が、かなりズームレンズで、風景写真を撮影されていて、ゴッホやゴーギャン風の絵画の彩度を画像に求める傾向が強いと思いますので、その様な方向性に味付けをしているのではと思います。(レンズのみならず、デジ一眼でも普及機の方が、彩度が高い傾向があります。)

今回の様にシンプルな被写体こそ難しい撮影物ですので、自分が熟知しているレンズの特性を判断をして撮影するべきなのです。私は、普段から自然光のスタジオで撮影していますので、スタジオ内の白塗装された壁や床や家具類がどういう感じで写るのかの経験から、Myレンズ群を持ち込めば一般的に市販されているズームには、まず負けないと思いました。また、ズームレンズ常用者だと、自分の撮影ポジションがそのままで、ズーミングのみでのトリミングをしがちですので、いかにも撮影を考えていない感じがします。ズームの画角によって、被写体物の外形も様々に変化して来ますので、風景写真では無く、立体的な造形物を主題とする撮影ですと、パースとレンズ特有の収差にって、外形が実物とかけ離れた形状に写る事があるはずです。私はいつも単焦点レンズで、人間ズーミングです。撮影者は、撮影対象部物に対して、その時々に手段を変えてどう挑むかを判断出来なくてはいけないと思い実践しています。孫子にしても兵法の変幻自在の必要性を説かれていますね。

本当は、今回撮影した画像を御見せ出来るのが一番良いのですが、私の仕事上の撮影事件ですので、残念ながら、御覧いただける事は出来ません。ただこの撮影画像が、政府関係筋に渡り、永延に日本国に保され続ける事は確かな事なのです。

D300での撮影した画像は、白い物を見た目の通りの、白さを保ちつつ暗部が徐々に現る自然な質感を持って表現していました。この再現は本当は難しい事であると思います。NikonはF5で世界初の1005分割の3D-RGB測光方式を1996年に搭載して、現在に至っています。簡単に言えば、撮影対象物との距離の計測とRGBの3原色に被写体物の色を分析して、色に拠り反射率の異なるの反射光を受け取って画面に占める割合から、露出値を決める測光方式です。この3原色分解して得られる情報の活用が更に進化した事と、そしてD300に搭載されている画像処理エンジンもかなり良い線を行っていると今回の撮影を通して思いました。こういう処が、D300とNikon独自の強みだと思います。CCDの画素数は、新型が出てくれば、直ぐに抜かされてしまうのは当然なのでして、こういうデジカメとして、いやカメラとしての肝心な部分に真の実力を秘めている処が、このカメラの独自の強みであり、お金を出す価値があると思います。D200での、JPEG画像の仕上がりには満足が行かない事が、かなり有りしたが、D300では、完全と言えないまでも、かなりJPEGでも行けれると思います。

D300の買い時は、値段がお手ごろになって、まだ第1線機である今(ここ数ヶ月間)がズバリ買い時だと思います。私は、先行予約で購入してましたので、高めの価格でしたから、これから新型デジ1眼を買う時には、もう二度と発売日には買いません。そして、昔のNikonは、良い物を作れば黙っていても売れる様な企業姿勢に見えましたが、最近のNikonは例えば、CMにイメージキャラクターを起用したり、購入者には嬉しいキャッシュバックキャンペーンとかもしていて、ユーザーへ自ら接していく姿勢が表れていて、優れた製品を作るだけでは無く、こういう企業姿勢の変化には更に好感を持てますね

ひじょーに長い記事をお読み下さいまして、深く御礼申し上げます。(ペコリ !)

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